流暢さよりも、発言への責任やグリップ力が重視される

「お前のいってることは、昔いってたことと同じじゃないか! 前回のリスケ(債務繰り延べ)のときも返済原資について明確な説明がなく、すぐにデフォルト(債務不履行)した。

黒木 亮『メイク・バンカブル! イギリス国際金融浪漫』(集英社)

今回も、ブレイディ債への転換後、返済原資はどうなるかという明確な説明がない。ブラジルが前回と同じことを繰り返さないとわれわれが納得できるように説明しろ」とズーズー弁の英語で容赦なく指摘し、自国の外貨繰りに自信がなかったモレイラ経済相を立ち往生させた。

ビジネスの世界では、英語の流暢さよりも、自分の発言に徹底して責任を持つことや、その人が話したことが必ず組織内で同意が得られるという、所属する組織の中でのグリップの強さが重視される。英語はNHKの番組「COOL JAPAN」の参加者たちが話している程度で十分で、TOEICで750点くらいまでいったら、あとは実戦で覚えたほうがいい。試験のための勉強ほどつまらないものはないし、そうしたほうが効率的で生産性も上がる。

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