男性ホルモンが減ると記憶力が悪くなる

肉以外にも、男性ホルモンを合成するために必要な「亜鉛」を含んだ食材(牡蠣など)、末梢血管を広げて血行を促進して脳を活性化する「ビタミンE」を含んだ食材(ほうれん草など)、認知機能や筋肉の衰えを防ぐ「ビタミンD」を含んだ食材(鮭など)なども有効です。

加齢とともに徐々に食が細くなっていくので、普段の食事にできるだけこれらの食材を取り入れて、日頃から認知症予防を心がけていきましょう。

高齢者の方々は男性ホルモンが減少しがちです。これが減っていくと、物事に取り組む前向きな意欲が衰えてきます。

物事を記憶するのに役立つのが「意欲」や「好奇心」ですので、男性ホルモンの低下は、記憶力の減退につながっていくのです。

男性ホルモンが減少してきますと、短期記憶を担っている神経伝達物質「アセチルコリン」がつくられにくい状態になります。

最近の研究では、男性ホルモンが記銘力の中枢である海馬という部分に直接働きかけることも知られています。

つまり男性ホルモンが減ると、記憶力が悪くなってしまうのです。

コレステロール値は気にしなくていい

それでは、男性ホルモンの減少にはどう対処すればいいのか?

答えは、先ほども説明しましたように、肉や魚などのタンパク質を多くとることです。

食べ過ぎると「コレステロール値が高くなるから」と気にする方もいらっしゃいますが、一般的に言われている「善玉コレステロール値」や「悪玉コレステロール値」というのは、数値がいわゆる「正常値」より少々高くても健康には関係なく、逆にコレステロール値が低いと問題が起こります。

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善玉、悪玉という区別は動脈硬化にとってだけの話で、実は悪玉コレステロールと言われるものは男性ホルモンの材料になっているのです。