3 発達障害の可能性がある人

こちらの記事でも詳しく書きましたが、「ADHD(注意欠如・多動症)」や「ADD(注意欠陥障害)」といった、発達障害の特性を持つ人の中には、指示を覚えておくのが苦手だったり、マルチタスクや優先順位決めが苦手だったりすることがあります。

やらなくてはならないことのうち、何から手をつければいいかを決めることができず、自分が得意なものからやり始めて、締め切りが近いものを後回しにしたり、聴覚記憶が弱く、口頭で伝えられたことを覚えるのが苦手で、指示内容や締め切りを忘れてしまったりするなどです。こだわりが強いという発達障害の特性から、完璧主義になって期限内に終わらせられないという人もいます。

チェックポイントを設けて進捗を確認する

では、こうした締め切りを守れない人には、どのように対応すればよいのでしょうか。相手が部下である場合と、取引先や他部署の人の場合では、対応方法が変わってきます。

部下であれば、具体的な対策は取りやすくなります。

まず、締め切りまでの期間に、いくつかチェックポイントを設けます。例えば、締め切りまで1カ月あるのであれば、10日ごとや1週間ごとにチェックポイントを作り、進捗しんちょくを把握しながら進めてもらいます。1カ月後に完成したものを提出してもらうのではなく、1週間後に4分の1までできたものを見せてもらい、2週間後に2分の1までできたものを見せてもらう……など、こまめに確認しながら進めてもらうのです。

そうすることで、優先順位付けが苦手、指示を覚えられないなどのために期限が守れない、完璧主義なために時間がかかってしまうといったことを防ぐことができます。

自分が「時間に厳しい人」であることを見せる

1の、楽観的すぎる、想像力に欠けているために時間にルーズな人については、「時間を守らないのは許されない」「守らないと困ったことになる」ということを、本人に理解してもらうしかありません。

ただ、脅したり怒鳴ったりすると、人間関係やチームワークにひびが入ってしまうことがありますし、パワハラと受け取られる可能性もあり良くありません。ですから、上司である自分自身が、時間に厳しい人間であるという姿勢を見せるようにしてください。

会議のときは、早めに会議室に入って時間通りに始める。5時に終わる予定なら、きちんと5時に終わる。待ち合わせをするときも、絶対に相手を待たせない。もしも遅れてしまった場合には、言い訳をしたり、うやむやにしてしまったりせず、きちんと迷惑をかけた相手に謝り、今後はこのようなことがないように気を付けることを約束する。

相手を変えるのは難しいですが、自分を変える方が簡単です。遠回りに思えるかもしれませんが、こうして背中を見せることで、チーム全体に「期限を守らないことは許されない」「時間厳守が大切」という雰囲気を作り、本人の意識を変えていきます。

写真=iStock.com/Jacob Ammentorp Lund
※写真はイメージです