テレビを観るならいちゃもんをつけたほうがいい

はっきりと申し上げて、「テレビを見続けるとバカになる」というのが私の持論です。そこで、テレビを必要以上に見ないこと――これが、予期不安を抱えないための最良の方法です。すべての番組がダメとはいいませんが、見るならば選んで見るようにしましょう。

和田秀樹『65歳から始める和田式心の若返り』(幻冬舎)

一日中、テレビをつけっぱなしにしてなんとなく見続けていると、思考力が低下し、前頭葉の劣化を早め、確実に心身の老化を進行させていきます。これほど残念なことはありません。

資本論』をあらわしたカール・マルクスは、「すべてを疑え」が好きな言葉だったといいます。彼のいう「疑え」とは、「常に自分の頭で考えろ」ということです。昔は、ニュースキャスターやコメンテーターがいうことに、「バカいっちゃいけない」「ホンマかいな」とあれこれいちゃもんをつけ、はなから疑ってかかる高年者がよくいました。あれこそ、テレビを正しく見る作法だと私は思います。

一方、「そうなのか」とうなずきながら見てしまう人は、テレビの電源を切っておくに越したことはありません。

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