【パターン1】罰で脅す

「勉強しないと、ゲームさせないよ」
「ケンカしたら、おやつ抜きだからね」

忙しい日々の子育ての中で、こんな言葉がついつい出てしまうときもあるかもしれません。子どもに何かをやらせようと罰として楽しみを取り上げたり、嫌がることで脅す。道徳的にも脅しがよくないのは当然ですが、科学的にも子どもの心やパフォーマンスに悪影響が出るので、注意して避けるのが得策です。

【パターン2】過度な期待でプレッシャーをかける

「●●ちゃん○○が得意だから、クラスで1番になれるよ!」

子どもの成績や結果を純粋に褒めてあげたいけれど、ついつい期待混じりになってしまうことがあるかもしれません。褒め言葉に結果や比較を持ち出すのはダメだということは、本書(第2章)で解説した通りです。さらに能力や比較で褒めなかったとしても、子どもに親の期待を押し付けるのは厳禁です。

「○○ちゃんならできるから、やらないと!」

親からの高いパフォーマンスの期待を表現することで、子どもにプレッシャーがかかってしまいます。その結果、自分から進んで取り組もうとする「自分から感」ではなく、親の期待からのプレッシャーにコントロールされてしまうようになるのです。

このように、過度の期待でプレッシャーをかけるのは「コントロール型」の子育ての典型例の一つです。

子どもに期待すればするほど、プレッシャーによるコントロールにつながってしまいがちです。良かれと思って声をかけても、科学的には全く逆効果になるので要注意です。

写真=iStock.com/Hakase_
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大事なのは、コントロールではなくサポート

【パターン3】罪悪感を植え付ける

「何やってるの。ダメでしょ。なんでわからないの?」

子どもが繰り返し言うことを聞かずにいけないことをして、ついカッとなり感情的に叱りつけてしまう。

よくある子育ての風景のようですが、このやり方が逆効果だということが、これまでの心理学の蓄積から明らかになりました。そうした声かけで、子どもが、罪悪感や羞恥心にコントロールされるようになってしまい、前述のようなコントロール型の子育てによる心や体のリスクにさらされてしまうのです。

ダメなことをしっかり伝えることと、強い罪悪感や羞恥心を植え付けてしまうように感情的に叱りつけることは違います。

罪悪感や羞恥心のコントロールではなく、子どもが自分から自発的に考えて、やらない選択ができるようにサポートをすることが必要なのです。