植物性の食品を勧める理由

日常的によく食べられている料理には、牛乳や乳製品が使われていることも珍しくありません。

チーズやヨーグルト、生クリーム、アイスクリームなどは、乳製品です。ですから、こうした食材を使ったクリームシチューやクリーム系のパスタ、グラタン、ドリア、ピザにも、リンが多く含まれます。

牛乳や乳製品が使われている料理はあまりにも多いので、避けるのは非常に大変です。飲み物としての牛乳は、あまり頻繁に飲まないほうが賢明です。

40歳を過ぎてから、骨の健康のために飲むとしたら、豆乳を私はお勧めします。植物性の食品に含まれているリンは、あまり吸収されないからです。

赤身の肉は避けたほうがいい

脂肪が少ない良質なたんぱく源として、赤身の肉を勧められるケースは少なくないようです。しかし、腎臓の機能を守るために、赤身の肉は避けたほうがいいでしょう。

理由の一つは、たんぱく質量の割に、リンが多いからです。リンの過剰摂取は、腎機能低下、慢性炎症の引き金となることがわかっています。

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それから、赤身に限らず、動物性たんぱく質を多く含む肉類を食べると、体内で尿素窒素やクレアチニンなどの体のゴミ(老廃物)が増えてしまいます。こうしたゴミを排泄するために、腎臓への負担が大きくなります。

この2点が、腎臓の機能が落ちた場合に、たんぱく質の制限が行われてきた理由となっています。

ただ、たんぱく質を制限し過ぎれば、筋肉が弱って、全身の筋肉量が低下するサルコペニアなどの問題が起こります。そのため、含まれているリンが体に吸収されにくく、クレアチニンなども発生させにくい植物性の食品で、たんぱく質を積極的に補給してください。

大豆を使った大豆ミートなど、代替肉を利用するのもいいでしょう。代替肉にも加工度によって添加物の量に差があるので、できるだけ添加物の少ないものを選ぶよう心がけてください。

サプリメントの過剰摂取はNG

私たちの生活ですっかり身近になったサプリメントですが、薬とは違って、気軽に利用する人は多いでしょう。注意したいのが過剰摂取です。

40代以降で腎機能が低下していると、成分によっては血中濃度が上昇します。そのため、過剰摂取になりやすいのです。

ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEについては、体を活性酸素の害から守る抗酸化作用があるとして知られています。確かに適量であればプラスに働きますが、過剰に摂取すると、逆に酸化を促進させます。