ビンゴで自分に合う企業などない
軸が5つもあると、すべてがビンゴで自分に合う会社などはほとんどなくなってしまうことになります。とすると、果たして自分はどの会社を受ければいいのか、そして、どんなアピールをすればいいか、がわからなくなってしまうでしょう。
これを解決するのが、2つのマトリクスです。
まずは、自分の内面(キャラ)と外面(行動)の2つに分け、どんな会社が合っているかを考えてみるのです。
内面重視の人なら、それは、「少なくても内面だけは合っている」企業を選ぶべきだし、外面に重きを置くなら「行動面で無理がない」企業を選べばいいと思います。
どちらを重視するかわからない場合でも、企業の見方として、「この企業の内面は私に合っている」もしくは、「外面では少し違うかな」、こんな見方ができるでしょう。
あまり前置きをするよりも、論より証拠。以下、2つのマトリクスの説明に入ります。
◎内面マトリクス
次の図は、軸(2)の「伝統⇔革新」と、軸(3)の「理⇔情」をそれぞれヨコ軸とタテ軸にとり、図表化したものです。どちらの軸も、「心の持ち方」を表すものなので、私はこの軸を「内面マトリクス」と名づけています。このマトリクスで、会社の重視する「心の持ち方」がわかるでしょう。あなた自身のキャラも、「情が強いか、理が強いか」、「伝統タイプか、自分で創意工夫するタイプか」を考えて、どのあたりに位置するか、置いてみてください(自分のキャラを詳細に診断する方法は、前著『面接の10分前、1日前、1週間前にやるべきこと』を参照してください)。
この四象限に、標準的キャラの業界を並べてみました。こうして業界のキャラを可視化することで、あなた自身のキャラとの距離が明確になるはずです。どの業界が近いか、遠いかをまずは直感的に把握してみてください。
ちなみに、図の右上にある業界(合理的・革新的)を「アメリカ型」、左下にある業界(伝統的・情の世界)を「日本型」と私は呼んでいます。こうしたネーミングをすると、業界キャラが一層わかりやすくなるのではないでしょうか。