広告収入のため、いずれ閲覧制限は解除されるはず

しかし、フリーランスのウェブ開発者シェルドン・チャン氏は「Twitterアプリのバグにより、無限ループ状態でTwitterにリクエストが送信されている」と指摘しており、スクレイピングではなく、自己DDoS攻撃(複数のコンピューターから標的となるサーバに対して過剰なアクセスや大量のデータ送信を行う攻撃)だった可能性もある。

いずれにしろ、マスク氏が買収以来、Twitterの多数のエンジニアを解雇した影響である可能性は高い。

Twitterの収入源として、有料化によるユーザー課金などの仕組みができつつあるが、まだまだ十分ではなく、広告収入が多くを占めている状況は変わらない。閲覧制限することで広告表示も減り、広告収入も減ってしまうため、必要な対応ができ次第、制限は解除すると考えられる。

Twitterからの一斉乗り換えの最大の好機?

一方で、マスク氏は閲覧制限を発表した2日、「深いトランス状態から目を覚まし、スマホから離れて友達や家族に会おう」と投稿しており、「ツイ廃」たちに向けた制限を進んで行っているかのようにも思える。今後、以前のような無制限に閲覧・投稿できる状態に戻るとは断言できない。今回のような突然の制限がまた発生する可能性もある。

Twitterが危うい、終わりと言われながらも多くのユーザーがTwitterをやめないのは、現状、テキスト情報ベースのSNSとして代替先がなかったからだ。

SNSは乗り換えコストが大きい。すでにユーザー同士のつながりがあり、過去の投稿がある以上、少なくとも自分だけ移っても意味はない。交友関係ごと一斉に移るのでなければ、やり取りもできなくなり、情報も得られなくなってしまうためだ。

しかし、本当にTwitterが使えなくなるとなった場合にフォロワーごと一斉に移れるのであれば、“引っ越し”をするユーザーは少なくないのではないか。