歩行後のしびれや痛みは血管力低下のサイン

サイン③ 間欠性跛行かんけつせいはこう

少し歩くと、足がしびれたり痛くなったりして、少し休憩するとまた歩けるようになる。これは「間欠性跛行」といわれ、足の血管力が低下したときに見られる、いちばん特徴的なサインです。歩くときには、足の筋肉はたくさんの酸素を必要とします。足の血管力が落ちていると、十分な酸素を送り届けることができないので、歩くとしびれや痛みが出て、休むと症状が治まるのです。

ちなみに、間欠性跛行のもう1つの原因が、「脊柱管狭窄症せきちゅうかんきょうさくしょう」です。これは、背骨が変形することで、脊髄せきずいの神経の通り道である脊柱管が狭くなってしまう病気のこと。脊柱管狭窄症の人も、歩くとしびれや痛みが出て、しばらく休むとまた歩けるようになる間欠性跛行が見られます。ただ、脊柱管狭窄症の場合、前かがみになると症状がやわらぐのが特徴です。

サイン④ 足がつりやすい

運動中や寝ているときに突然足がつる。このことを、「こむら返り」といいます。「こむら」は、ふくらはぎのこと。足の裏や太ももなど、ふくらはぎ以外でもこむら返りは起きますが、ふくらはぎが多いので「こむら(ふくらはぎ)返り」と呼ばれています。

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こむら返りは冷えや脱水、筋肉の疲労、ミネラル不足などが原因といわれますが、血行不良も原因の1つです。動脈硬化や下肢静脈瘤かしじょうみゃくりゅうなどの血行障害があると、こむら返りが起こりやすいのです。たまに足がつるくらいなら、そう心配することはありませんが、足が頻繁ひんぱんにつる場合は、足の血管力の低下が疑われます。

水虫がすぐ治らないのは血管に原因がある

サイン⑤ 水虫、足の傷の治りが遅い

足に水虫や傷ができたときに「なかなか治らないな」と感じることはありませんか?

治らないからずっと薬を塗り続けている人がいますが、実は原因は皮膚ではなく、血流にあることも多いのです。血流が悪くなると、水虫も傷も治りが遅くなります。そのほか、血流が悪くなると、末端まで十分な血液が届かなくなり、足の爪が変形・変色したり、足の指の毛が抜けたりすることも。もし左右の足を比べて、片方が指毛が濃く、片方が薄いなど、左右差がある場合には要注意です。血流の低下が疑われます。

5つの項目のうち、1つでも該当すれば、すでに足の血管力が低下している可能性があります。そして、当てはまる項目が増えれば増えるほど、疑いは濃厚になります。当てはまる項目がある人は、今がチャンスです。足の血管力を高めて、全身の血管の状態を改善し、全身の若返りを図りましょう。当てはまる項目がなかった人は、そのままよい状態を保ち、老化を防ぎましょう!