嘘つきが面食らうような質問を投げかけて相手の反応を見る
1.想定外の質問をする
酒場で未成年と思しき相手に年齢を尋ねれば、「21歳です」と歯切れのいい、自信に満ちた声が返ってくる。でもそこで「あなたの生年月日は?」と聞いてみたらどうなるか。
正直に答えている者には何でもない質問だが、嘘つきなら、ちょっとした計算のために一瞬言いよどむだろう。はい、捕まえた。HIGレポートが引用したある研究結果によると、空港の手荷物検査で嘘をついている乗客を発見できるのは通常5%以下だ。ところが、検査官が想定外の質問をすると、その割合は66%に跳ねあがったという。
まずは、予想されている質問から始めよう。相手を威圧せずに情報が得られる。しかしそれより重要なのは、彼らの反応の基準値がわかることだ。
次に、正直に話す者は簡単に答えられるが、嘘つきなら面食らうような質問を投げかける。
そして反応を見る。相手は落ち着いて即座に答えただろうか? それとも、急に返答に手間取るようになっただろうか?
検証可能な細かい事柄について尋ねるのも有効
そう、彼らはうっかり何かを口走るかもしれない。そうすれば、事前に下調べをしてきたあなたを前に、矛盾が露呈する地雷原に踏み込むことになる。あるいはただ口をつぐんでしまうかもしれないが、それはそれで大いに怪しい。
また、検証可能な細かい事柄について尋ねるのも有効な方策だ。
たとえば、「上司にお電話すれば、あなたが昨日の会議に出席していたことを確認できるのではありませんか?」と訊いてみる。相手が真実を語っているなら、即座に難なく答えられるだろうが、嘘をついているなら、確認を渋るはずで、認知的負荷をかけることができる。
「その会議でエミリーはどんな服を着ていましたか?」という質問も、正直者には何でもないが、嘘つきにとっては悪夢だ。容易に検証することができ、彼らもそのことを知っているからだ。
さて、そろそろトドメの一発を決めるとしよう。