集中力の低下や眠気が起こりにくい第2世代
また、第1世代抗ヒスタミン薬は、緑内障や前立腺肥大症の人が飲むと、病状を悪化させる可能性があるため、使用できません。妊娠中・授乳中の方は赤ちゃんに与える影響をふまえ、担当医と相談しながら薬を選ぶことをおすすめします。
第2世代抗ヒスタミン薬は、第1世代に比べて眠気を起こしにくくなりました。「ザイザル」という薬は水に溶けにくく、肝臓で代謝されるため、脳への影響も少なく集中力が低下したり、眠くなったりしにくいといわれています。
「ビラスチン(日本ではビラノア)」も抗ヒスタミン薬の中では眠気を起こしにくいとされています。そのため、添付文書からは、多くのほかの抗ヒスタミン薬に書かれているような、運転に関する注意喚起が省かれています。
第2世代抗ヒスタミン薬は、医師の処方箋なしでドラッグストアなどで購入できるものも増えてきていますが、眠気がまったく起こらないわけではありません。自動車などの運転や、集中力のいる作業をされる方は、主治医と相談の上、生活に影響の少ない薬を処方してもらうことをおすすめします。
「たかがくしゃみ」と考えず対策を
花粉症と運転について、意識の変化はありましたでしょうか。花粉症で悩んでいる人は、自動車などを運転する予定がある場合は、眠気を起しやすい薬の服用を避けたり、もしくは、ほかの移動手段を検討するなどの対策を取りましょう。
職業でドライバーをされている方や、車での移動が必須でアレルギー症状がひどい方は、会社に相談したり、医師に症状やライフスタイルに合った薬を処方してもらうようにしてください。「ただの花粉症だ」「たかがくしゃみ」と軽く考えず、しっかりと対策をしてほしいと思います。