社員に成果を出させるために必要な2つのポイント
教えて、育てたあとは(教育の次は)、「育成」です。育成とは、社員に成果を出させることです。
部下の育成は、上司の仕事です。わが社では、
「たくさんの部下にA評価を取らせた上司」
「部下の『こうしたい』『こうなりたい』という目標達成に貢献した上司」
を「優秀な上司」と考えています。
成果を出させるために大切なことは、「2つ」あります。
①目標を設定し、上司と部下で共有する
事前に目標を決めておかなければ、「成果が出た、出ていない」を判断できません。
実績が「80」だったとき、この数字を見ただけでは、成果が出ているのか、出ていないのか、わからない。
ですが、「100」という目標が設定されていれば、「成果が出ていない」「目標まで20足りなかった」ことがわかります。
成果目標のレベルが高すぎると現実味がないため、「部下が到達できるレベル」に設定することが重要です。
職責が低いほど「短期間で実現できる目標」を設定すること。長くとも「3年以内に達成できる目標」にしないと、部下のモチベーションが続きません。
②実際の仕事を真似させる指導をする
現場は、お客様との信頼関係を築く場であると同時に、社員を教育する最高の場です。物事は、口で説明するだけではダメ。実物、現場を体験させるのが一番です。
知識は「口」で教えることはできますが、体験、経験は、現場で学ばせるのが基本です。
上司は、自分が現場に出るときに、部下を同行させる。そして、自分の背中を見せる。
そうすれば部下は、上司の知見を実際の仕事を通じて理解できます。
部下に一番響く指導は、一緒に働いている同僚が結果を出していることを、そのまま真似させて結果を出させることです。
でも人は、小さなプライドがあるから、素直に人の真似をしません。
しかし、小学校1年生は高校1年生の真似はできないし、中学校1年生は大学1年生の真似はできません。「人の真似ができることはレベルが高いこと」です。
このことを部下に教えることが大事です。そうでないと、人の真似をするようにはなりません。
人間は、失敗や人の真似からしか学べないのです。