2.人脈とは異なる信頼関係のストックがある

天職に就くために必要なもう一つの要素は人との信頼関係です。というのも、どういった会社、どんな仕事と出会えるかは、自分だけではどうにもならないことも多く、ご縁の要素が多分にあるからです。

私にも思い当たる経験が2回あります。いずれも人生を左右する重要な出来事です。

1回目はNTT勤務時代にキャリアでいろいろと迷っていた自分に、外資コンサルに転職したO先輩と会ってみてはと促してくれた同僚Hの存在です。仕事を超えていろいろと語り合ってきた仲だからこそ、その時その人しかいないという絶妙なご縁を届けてくれたのかもしれません。結果転職することになって良かったと思いますし、今では彼も大出世しています。

2回目は3社目に勤めた外資コンサル会社の社長です。当時は入社して間もない頃で、既存サービスのデリバリーもまともにできないくせに、周囲を巻き込んでいろいろと新しい提案をしてくる私の存在を面白がってもらえたのか、特命で顧客企業の幹部候補生向けの研修企画という新しい役割を頂きました。それが見事にハマって、“修羅場体感型研修”という新しいジャンルのコンテンツを作り、社内でも一目置かれる存在となりました。この時の特命が無ければ、今の謎解き企画会社クロネコキューブは生まれていなかったかもしれません。

図表=筆者作成

人脈と信頼関係は何が違うのか

このように、天職に就くには、どうしても人から選んでもらえる、人に導いてもらえる力が必要になってくるのです。信頼のある人と無い人とでは、どちらがそのご縁を引き寄せやすいかは、言うまでもないですよね。

中には人脈とどう違うの? と思われる方もいるかもしれません。人脈と信頼関係は根本的に異なります。分かりやすく言うと、人脈があるとポストに空きがあれば紹介してもらえるかもしれませんが、信頼関係があると自分に合ったポジションを紹介してもらえるようになります。つまり、信頼関係があると、自分の特徴や強みを把握した上で紹介してもらえるため、その結果、転職ではなく天職に就きやすくなるのです。

信頼関係を築くには、十分な時間をかける必要があります。そのためには、なんとなく目先の利益のにおいのする「人脈」という言葉を封印し、普段から小さな約束を守る、自らおせっかいをする、他人の悩みに耳を傾ける、といったことを継続していきましょう。

信頼関係のストックは決してあなたを裏切らないことでしょう。