演技、配役、内容、宣伝…どれもよくなかった

1位 本田翼 最も寮母にしてはいけない作り笑い

「君の花になる」(TBS)4点

本田翼のすごいところは、歯の浮くようなセリフ回しと愛想笑いができるところ。元気で明るく優しい教師だったが、NOと言わずに愛想笑いと安請け合いで教師からいいように使われ、生徒からも嫌われて、教職を辞めたという役どころ。そこはなんとなく適役。本田翼の作り笑いは筋金入りの本物だから。常に数センチ浮いている感じを何年も維持できるところはすごい。

写真=時事通信フォト
「LINEモバイル」記者発表会に出席した女優の本田翼さん=2020年2月10日、東京都

ただ、男性アイドルグループ・8LOOMの寮母にしてはいけない。芸能事務所のリスクマネジメントに問題あり。案の定、それみたことかという展開。

わきの甘さがそもそも物語の質を下げている気がする。PV制作にSNS展開、8LOOMという架空だが完成度の高いアイドルグループを作り上げた手腕はすごいが、そっちに気合が入りすぎてドラマ本編がお粗末に。

翼はたぶん陰キャのほうが合う。国家資格や特殊能力をもたない、何ももたない等身大の女性を数センチ浮かずに演じられるときを待っている。

実は、今年は途中脱落した作品が多い。

このランキングにのせるほど観ていないため、真のワーストはそっちに潜んでいる可能性もある。正直、アイドル主演が多すぎて辟易へきえきしている。ファンだけ喜べばいいドラマ制作の姿勢に、未来はない。とはいえ、駄作も喰らわば皿まで。来年はちゃんと観ます。

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