ドラマの前半と後半で落差が
3位 綾野剛・反町隆史 エエ話にもっていきすぎて魅力を失う
「オールドルーキー」(TBS)3点
37歳のサッカー選手が現役引退に追い込まれ、アスリートとしての中途半端さや社会経験のなさで転職もままならず四苦八苦。前半の致命的なポンコツっぷりがとてもよかった綾野剛。ただ、その後は一生懸命にアスリートファーストを貫き、問題解決というパターン化が微妙に興味を削いだ。
冷酷無比な社長を演じたのは反町隆史だが、途中キャラがブレてなかった? 元女子アナに鼻の下伸ばすって浅くないか? 「若いうちが華」という残酷なアスリートの現状を、すべてエエ話に落としてしまうご都合主義が気になった。
ドラマの設定と女優が残念なミスマッチ
2位 橋本愛 3種の教師パターンが微妙に上滑り
「家庭教師のトラコ」(日テレ)3点
謎の凄腕家庭教師トラコを演じた橋本愛。基本のキャラは橋本愛ならではの陰の濃さが生かされていてよかった。
脚本・遊川和彦の「富裕層優先社会への不満と呪詛」をこめた長台詞も、完璧なイタコとしてきっちりまっとうした。じゃあ、何が問題だったのか。
トラコは依頼主の子供や家庭環境に合わせて、キャラを変えるのだが、その3パターンが微妙に古臭くて。浮世離れしたメリー・ポピンズ風はメインビジュアルなのでよいとして、熱血教師風と色っぽいお姉さん風が微妙に上滑りしていた感。
なぜ熱血と色気が必要なのか。着せ替え&キャラ変なんかしなくても、橋本愛なら演じ分けができたのでは? ということでうっかり高得点に。