水道管ベンチャーや最大手の地図情報企業にも関わる

――地図制作以外ではどんなお仕事をされているでしょうか?

【今和泉】住宅地図をはじめ地図や地理情報を提供する「ゼンリン」やAIで水道管の劣化予測をする「FRACTA」のプロジェクトメンバーとして、企業の会議に定期的に参加する仕事をしていたこともあります。

ゼンリンでは、住宅地図や地理情報提供以外の新規事業を立ち上げる際に、「土地勘があってデザインもできて地図についてもわかる人」という各ジャンルを橋渡しできる人を探していたようで、私が外部アドバイザーとして週に一度の会議に参加していました。

地図を使ったステーショナリーの「mati mati」の試作や、現在は閉鎖されていますが、街を紹介するキュレーションサイトの立ち上げにも関わりました。

水道管ベンチャーのFRACTAでは、水道管の消耗具合を推定して、必要に応じて水道管交換のアラートを出す事業を運営していますが、「地図を見ただけで古い道が予測できるAIをつくりたい」という依頼でした。

『ONE PIECE』関連の「空想地図」を作ることに

――ご自身でグッズも制作されていましたよね。

【今和泉】空想地図そのものや実在する場所の地図、市外局番地図や路線図などを「空想地図STORE」で販売しています。ほかにも「マニアフェスタ」というイベントや、マニアフェスタの東急ハンズ出張、gooブログ関連の「マルシェル」というサービスで販売していますが、意外と売れるものもありました。

――2019年には『ONE PIECE』に関係する仕事もされていますよね。

【今和泉】ONE PIECE magazine Vol.7』(集英社)というムック本の企画で、劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』の舞台である「デルタ島」の地図をつくりました。編集さんがなにかで私を知ってくださって、ご依頼いただいたようです。