子供は親の振る舞いを誰よりも観察している

子どものちょっとした行動や言葉に毎日イライラしてしまう……。旦那が休日に家でごろ寝をしている姿や、ごはんの食べ方、トイレの入り方などもいちいち気になってカッとなってしまう……。

つい気持ちに余裕がなくなると、あれもこれもイライラの原因になってしまうことってありますよね。だれだって人間です。ときには腹が立ったり、頭にきたりすることもあります。

ただ、そんなネガティブな感情が、あまりにひんぱんだと要注意です。というのも、子どもはあなたの姿をだれよりもよく見ているからです。じっと見て、聞いて、すべてを吸収しているといっていいくらいです。すると、学校や塾で、先生や友だちに同じことをしてしまいます。たとえば勉強や友人関係で、つらいことやイヤなことがあると、相手のせいにしたり、攻撃的になったりすることがよくあります。一方的に「人を責める子」になってしまうんですね。

こうなると、子どもは必要以上に自分のガードを固めてしまい、身のまわりにいる人から「素直に学ぶ成長の機会」をなくしています。このままでは子どものためにもいけませんよね。でも大丈夫。私たち親の、日ごろの「意識」を変えていくことができれば、しっかり改善できます。ほとんどは「習慣」を変えることによって意識は変えていけるので安心してください。

「うちの子は○○に行かせたい」と決めつけてはいけない

子どもの勉強への意識、進学への希望を聞いたことはあるでしょうか。

また、勉強以外にどんなやりたいことがあるか、本当にやりたいことは別にあるのではないかなど、気になる疑問はたくさんあるものです。ところが多くのお母さんと話をしていると、「うちの子は○○に行かせたい」「うちの子は、こんなものです」など、親が決めつけているような言葉に出合うことが多くあります。親の決めつけによって、したくもない努力を強いられた子は、先々大きな挫折を味わってしまう心配があります。

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自分で進んでやった努力ではないため、努力することを嫌うようになってしまうことがあるんですね。一方で「うちの子はこんなもの」と厳しい環境を避けてしまうと、それはそれで自分が進んで努力する機会や、努力のしかたを学ぶ機会そのものを奪うことになり、こちらも問題です。決めつけ言葉は、子どもが「自分の考え(価値観)」をつくるチャンスを奪ってしまいます。親の価値観を押しつける形になるからです。

子どもの持つ価値観は、自分の内側から自然にわいてくる「こういうことをしてみたい!」という思いから、実際に行動してみて、あれこれ悩み、試行錯誤をしながら少しずつ育まれていくもの。このプロセスがすごく大事なんです。