早く帰る必要がない限り常態化してしまう

「パーキンソンの法則」をご存じでしょうか。

「仕事の量は、与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」という法則です。これに則れば、早く帰る必要がない限り、残業が常態化してしまうことは自然の摂理とも言えるのです。

だから、最初に「仕事を終える時間」を決めてから対策を考えるのが、得策です。そして「仕事を終える時間」を決めたら、すぐに手帳(スケジュール)にその時間を記載することを提案してください。

写真=iStock.com/kazuma seki
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コロンビア大学のモチベーション・サイエンスセンターのハイディ・グラント・ハルバーソン氏によると「具体的な計画にすることで、実行力が3倍になる」といいます。やらない手はないでしょう。

伊庭正康『できるリーダーは、「これ」しかやらない[聞き方・話し方編]』(PHP研究所)

私自身もこの効果を実感しています。私も上司に言われたことをきっかけに、手帳に「終える時刻」を記載するようになりました。でも、まだ安心はできません。残業の習慣を断ち切るのは、そう簡単ではありません。だからこそ、さらにこう尋ねてください。

「もし、残業しそうな時は、どうしようか?」

おおむね、このような答えが返ってくるはずです。

「事前に、相談するようにします」

ここまでやって、やっと根深い残業習慣を断ち切ることができるのです。

元・残業中毒だった、私の偽らざる気持ちです。

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