そこで、会社に戻ってから、会議室で、真剣に話すことにしたのです。

上司(私) 「バッファ、取っている?」
部下 「はい。そのつもりで予定していたのですが、乗り継ぎに手間取りまして……」
上司 「それを含めたバッファは取っていた?」
部下 「いいえ……」
上司 「今後、どうする?」
部下 「え……」
上司 「正直、やきもきした。もう、こんなストレスを味わうのは避けたいんだよね」
部下 「すみません……」
上司 「大事なのは今後。どうしよっか?」
部下 「え……、それも含めたバッファを取ります」
上司 「というと?」
部下 「待ち合わせ……提出期限……出社……準備……」
上司 「OK。約束できる?」
部下 「はい」
上司 「信じていい?」
部下 「はい」
上司 「信じるね」

この会話を見て「そこまで追い込むの?」と思われたかもしれません。ですが、これくらい追い込んだ質問ができないと、上司は務まりません。これ以降、彼女は職場での仕事を確認する限りではありますが、きちんとバッファを設けるようになりました。

いつも残業する人が抱える2つのリスク

要領が悪い人は、当然、残業も多くなります。今の私は「残業とは甘えであり、企業にとってのコストであり、リスクである」と断言できます。しかし、以前の私はまさに、残業まみれの生活を送っていました。

もちろん、早く帰りたいとは思っていましたが、当時の私は「仕事があるので、残業も仕方がない」と、残業をすることを正当化していたのです。

まず、ここが大きな間違いです。残業を良しとするとどうしても時間管理が甘くなりますし、体調面でのリスクもあります。もしリーダーである自分が倒れたら、誰かが代行せざるを得なくなります。それでも、残業をやめようとしない。それが当時の私でした。

昔の私のように残業を前提としている部下がいたら、一刻も早く、残業をやめさせたいと思いませんか。ならば、次の質問をしてみてください。

「残業を前提で仕事していない?」と。

上司 「最近、残業を前提で仕事していない?」
部下 「でも、残務があるので仕方ないのです……」
上司 「ということは、残業を前提で仕事している、ということかな?」
部下 「まあ、そうなります……」

さらに続けましょう。本人が何を言おうが、こう尋ねてください。

「仕事を終える時間を決めない?」と。

残業はやっかいなもので、いくらでも言い訳ができますし、理由の正当化もしやすいもの。最初に「終える時間」を決めてしまわないと、対話を前に進められなくなります。