日本経済の厳しさを物語っている

その一方で、世界全体で景気の後退リスクが高まっている。追加の利上げによって米国の労働市場は徐々に悪化するだろう。それによって個人消費は減少し世界経済を支えた米国が本格的な景気後退に陥る展開は排除できない。また、中国経済では不動産バブルの後始末が深刻化している。8月22日に中国人民銀行(中央銀行)は追加利下げを実施して個人消費の減少や不動産市況の悪化を食い止めようと必死になっているが、事態はかなり深刻だ。

今後、米国の本格的な景気後退懸念が高まり、それと同時に中国経済の成長率のさらなる低下が鮮明となれば、世界全体が景気後退に陥る恐れは追加的に高まる。そうした展開が現実のものとなれば、わが国の賃金には下押し圧力がかかり、個人消費の回復ペースは鈍化するだろう。それによって国内景気の減速、後退懸念が高まる。

ファミレス業界をはじめ国内企業を取り巻く事業環境の厳しさは増すだろう。4月以降の店舗閉鎖ペースの加速は、そうした展開を懸念し経営の守りを一段と強化しなければならないと危機感を強めるファミレス企業が追加的に増加していることを示唆する。

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