寛容な世界観を持つことの大切さ

これはなにも子どもに限られたことではありません。自分以外の人の内面の世界を体験し、その人の価値観や大切にしていることを共有することは、あらゆる状況において有効です。気むずかしい上司や、反りの合わない同僚ならばなおさらのこと。彼らの世界は、きっと自分が思っていたよりもずっと大きくて複雑なものだと気づくでしょう。

ジェレミー・ハンター『ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室 Transform Your Results』(プレジデント社)

それがわかると、コミュニケーション手段も変わってきます。その人の世界に興味が湧いて、自然に質問したくなるかもしれません。彼らがどのように感じて、なにを求めているのかを少しずつ理解できるようになってくるかもしれません。

子どもは、こうだ。あの人は、ああに違いない。そう決めつけてしまう前に、彼らの世界をのぞいてみましょう。そうすることで、一種の寛容さが生まれます。寛容さは、新たな選択肢を生みます。

一人でも多くの人に、この選択肢の多様さを感じてほしいと思います。そして、選択肢の多様さによって希望と成長がもたらされますよう、切に願っています。

(構成=山田ちとら)
関連記事
「大変だけど頑張ろう」はむしろ逆効果…チームのやる気を殺してしまう残念な上司の2つの口癖
「おもちゃがほしい」とわが子にねだられたとき、大富豪の親が聞き返す2つの質問
夏休みでゲーム・動画漬けのダラダラっ子が激変…親が大きな画面で一緒に見ると「短時間で済む」驚きの仕組み
「今日、お昼何食べた?」と子供に聞いてはいけない…わが子を賢くする親の聞き方の"絶対法則"
「YouTubeは一切見せない」3人ワンオペ育児の脳科学者が子育てで死守する4つのこと