マスコミは心配をあおることばかりする

たとえば、子どもへの虐待が後を絶たない、というニュースをよく目や耳にしますが、本当にそうでしょうか。ネットに公表されている警察庁の公式データを見ると、2009年から子供の虐待死の数は減少しています。

その一方、虐待事件の件数は増えています。これには理由があります。児童虐待防止法が制定されて虐待の範囲が大幅に拡大されたからです。この法律に基づいて警察が虐待の捜査や検挙に積極的に取り組むようになったために見た目の数字が増えました。ニュースは、データに基づいて正確に読み取る必要があります。マスコミは心配をあおることばかりするものです。

世の中の不条理を悲しんだり、怒ったりすることは不要。世の中を変えることなんてできないと割り切って楽しそうに幸せそうに生きていれば、それが世の中に影響を与えます。

「万が一の事態」に向けて心がけることは…

「備え」をして、「恐れ」を手放してください。猫のようにいつも泰然自若としていましょう。

でも、「恐れ」だけで、「備え」がおろそかになってはいませんか。自分なりに備えれば、「あとはなんとかなる」と覚悟が定まるものです。

たとえば地震や台風など災害についていえば、家族が3日間過ごせるように備えることが目安です。3日間の内に、自治体の対策が整ってきます。そのための備えが必要、というわけです。具体的な準備については、消防庁のホームページなどに一般的な案内が載っています。

いろいろなものが入った「非常袋」を今はかんたんに買うこともできます。他に、赤ちゃんのオムツとか、ペットを飼っているならペットフードの備えとか、自分なりにアレンジする必要もあるでしょう。

矢作直樹『閉塞感がニャくなる魔法の言葉88』(ワニブックス)

私はいつも登山用のヘッドライトをカバンの中に入れています。電源が落ちても、明かりがあればとりあえず安全な場所へ動くことはできます。準備は想像力を働かせて行いましょう。

「○○になったら、○○する」というシミュレーションも必要です。これも想像力が必要です。自家用車を持っているなら、水没しそうになったら窓を割る、ということでカナヅチなどを運転席に備えておくこともいいでしょう。

準備が終わったら心配するのはやめましょう。もし、日本国民のすべてが「地震が来たら怖い」と思っていると、その集合意識が現実に地震を創ってしまうかもしれません。かといって、何も起こらないと思うのは謙虚さが足りません。地球に対して失礼です。「もし動くならば、穏やかな変化でお願いします」と祈ればよろしいと思います。

関連記事
自分に甘い人ほど群れたがる…『島耕作』の弘兼憲史が40年描き続けた人生で一番大事にしていること
ひろゆきが「毎日を楽しく過ごしています、という人はお先真っ暗」と断言する理由
「孤独は喫煙に匹敵するレベルで脳卒中の死亡リスクを高める」世界的精神科医が指摘する納得の理由
なぜ知らない街を歩き回るのは楽しいのか…脳科学的にみた「ストレス解消」に役立つ4つの行動
「どんな人なのかが一発でわかる」銀座のママが初対面で必ず確認する"身体の部位"