「頼りにされているうちが花」と、自分に言い聞かせてきた人もいることでしょう。

しかし残念ながら、あなたとの関係が不公平であることに気づきもしない人に丁寧に接していたとしても、その関係がフェアになることは少ないでしょう。関係をつくるべき「フェアな人」と、そうでない人を峻別する力を養う必要があると思います。

不快な人を上手に遠ざける3ステップ

不快な人を上手に遠ざけるには、次の3つのステップが有効です。つい自分が我慢をしてしまうタイプの人は、ぜひ試してみましょう。

【STEP1】第三者に相談する
【STEP2】気持ちを伝える努力をする
【STEP3】相手を「NO」の棚に分類する

つい我慢をしてしまういい人は、人間関係の中でなにかいやな気持ちにさせられることがあっても、自分の感覚を信じきれず、「自分が気にしすぎているのではないか」などと考えてしまう傾向にあると思います。

もしあなたが「自分の感覚を信じきれない」と思うのであれば、一度、自分がもやもやしたり不快に感じたりした事柄について、率直かつ客観的な意見を言ってくれそうな、信頼できる第三者に相談してみましょう。

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自分に対しての扱いが不当かどうかを、判定してもらうのです。そのようにして、あなたが信頼できる人の判断軸を、少しずつインストールしていきましょう。

次に相手に悪気がなく、話せばわかってもらえそうな場合や、あなたがその相手と、できれば良い関係を続けたいと思っている場合は、まず、自分の気持ちを率直に伝えてみましょう。

その際、大事なのは、「そういうことをされると、私はつらいです」「そういうことを言われると、私は悲しいです」といったように、「アイ・メッセージ」で話すことです。

気持ちを伝える「アイ・メッセージ」

アイ・メッセージとは、アメリカの臨床心理学者トマス・ゴードンが、『親業』という本の中で提唱したコミュニケーションの方法であり、「『私』を主語にして、自分がどう感じたかを伝える」というものです。

不快感を覚えたとき、「(あなたは)なぜそういうことをするのですか」「(あなたの)その言い方は良くないです」など、ユー・メッセージで話すと、相手は自分が攻撃されたと感じ、防衛的なコミュニケーションになってしまいます。

せっかく勇気を出して指摘したのに、あなたの思いが伝わりにくくなるのはもったいないので、できるだけユー・メッセージは避けましょう。

もし、うまくいかなかったとしても、あなたには「伝えるためのベストを尽くした」という経験が残ります。その経験の積み重ねは、あなたの「本音を話そうとする勇気」と「伝える技術」を成長させます。それは、よき人間関係を構築するための「筋力」として、相手が変わってもあなた自身に蓄積されていくものです。