薬は必要な時に必要な分だけ飲む

日本には大規模な比較調査のデータがほとんどないので、薬を飲み続けても長生きできるという保証はどこにもないと言っていい状況です。

だったら、自分の思い通りに生きるのが一番です。

和田秀樹『80歳の壁』(幻冬舎新書)

「たとえ数値が高めでも、元気に生きることを優先したい」

そのように伝えて、聞いてくれない医師なら、たいした医師ではありません。

そんな医師はこちらから見限ってやればいいのです。

「先生が言っているのだから」とか「先生に悪く思われるから」と医師の顔色をうかがい、我慢してしまう人がいますが、「薬を飲んだら長生きできる」という確証は医師にもないのです。

本来、薬とは体の具合が悪いときに、楽になるために飲むものです。長生きするために飲むというのが現代の考え方ですが、その証拠の調査、研究はちゃんと行われていません。

具合が悪いときには、我慢せず、飲めばいいのです。

頭が痛いなら、我慢せずに頭痛薬を飲めばいい。胃が痛くなったら、胃薬を飲めばいい。必要なときに、必要な分だけ飲むのが、薬との正しいつき合い方です。

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