6Gは現実社会とデジタル空間の境界をなくす

6Gは、5Gと比べて通信速度が10倍になるとされる。同時に接続できる機器も10倍になり、消費電力も100分の1に。

街中から身の回りのものまで何もかもがネットワークにシームレスに接続され、5G以上に早く、より多接続になると見られている。

もはや現実社会とデジタル空間の違いがなくなるだろう。そしてそれには、数多くのデジタル機器が使われ、すべてがデータ化される。要は、私たちの生活がデータによって作られていくのである。

そんなデータはどう使われるのか。

どんどんデータが集積され、それが分析され、可視化される。それによって、これまで人間の目には見えなかった大きな「流れ」が見えてくるようになる。すべて私たちの知らず知らずのうちに集められているデータがそれを支える。

民間企業のデータが日本の国策を左右している

新型コロナで、NTTドコモなどが街の人流予測をしていた。あの予測も、携帯電話の位置情報に基づいて統計値をとって出している。

中谷昇『超入門 デジタルセキュリティ』(講談社+α新書)

大事なのは民間のそうしたサービスで国の政策も左右されるようになるということだ。

ここまで見てきた最新のデジタル事情にはさまざまなキーワードが出てきた。スマホやパソコン、スマホ決済、IoT、5G――。こうした機器やシステムなどから集められたユーザーのデータは、すべて紐付けられていくと考えていい。

データが集まれば集まるほど、ユーザーのことを簡単に知ることができるようになる。私たちの知らないうちに、私たちのデータがこの瞬間も、どんどん蓄積されているのである。

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