会員入会&お布施5万円以上で築地本願寺でオンライン法事も可能
参加者はリアルタイムで感想を寄せた。
「雪の中初詣ができて最高。普段見られない場所が見れてよかった」
「当施設もクラスターが発生したが、前向きな気持ちになれた」
また、遠方の施設からは、「大阪の施設なので東京にはご縁はなかったが、雪景色の増上寺を拝見できてよかった。コロナで外出ができなかったので、本当にありがたい経験になった」との喜びの声が寄せられた。
主催した凸版印刷は「初詣は大勢の人でごったがえします。コロナ禍でなくても、不測の事故やインフルエンザ感染のリスクを考えると、高齢者施設の入居者の方々がリアルで参加するのは難しい。コロナ禍であろうとなかろうと、高齢者施設におけるオンライン参拝のニーズは小さくないとみています。今後、寺院のバリエーションも増やしていきたい」と意気込みを語った。
寺社のDX化の動きは、他にもある。
築地本願寺もコロナ禍の中、オンライン法事(年忌法要)などネットを使った儀式をいち早く、実施してきた。築地本願寺倶楽部という会員組織に入会すれば、1日に7回実施されるオンラインによる法事を申し込むことができる(お布施5万円以上)。「コロナ禍における日々の心がけをどうすればよいか」などの説法も聞ける。パソコンの貸し出しも実施している。同寺ではこの度、年越しの除夜の鐘と初詣をオンラインで実施した。YouTubeで鐘の音と新年の元旦会が生配信された。
他にも愛知県名古屋市の三輪神社や、福岡市の鳥飼八幡宮などでもオンライン参拝を実施した。コロナ禍を背景にして、着実に寺社のDXは進んでいるようだ。
今後は高齢者施設だけではなく、病院のベッドの上や自宅で初詣や儀式を受けたいとのニーズも想定される。寺院側にとっても、オンラインを駆使した生老病死への寄り添いが求められる時代になっている、ということなのかもしれない。