「嫌われたくない」から断れなかった
昔、私は、誘いを断れない人でした。
超絶気が乗らなくても、「いいね! 行く行く!」と、いい返事をしてしまう、いわゆる「いい人」でした。
誘いを断れない人の心理には、次の3つがあると言われています。
・相手を不快にさせたくない
・いい人だと思われたい
・人間関係を崩したくない
つまりは、「嫌われたくない」ということなんですよね。
過去の私も、まさにそうだったと思います。
2013年に発売された『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)という本をご存じでしょうか。国内累計200万部超、世界を合わせると600万部を超えるベストセラーです。今でも書店でランキングの上位に並ぶほど多くの人に読まれています。
それだけ私たちは根本的に、「人から嫌われたくない」という心理を持っています。つまり、人との摩擦を恐れているのです。
「いい人」をやりすぎると、自分の望みがわからなくなる
私たちは、幼い頃から、「みんなと仲良くしなきゃダメ」と言われて育てられていますし、特に日本では、「みんな一緒」「みんなと同じ」であることが良いとされる風潮がありますよね。だからみんな一緒だと、なんとなく安心するのです。
それゆえ、「人と違う」ことや、「人の流れに逆らうこと」を恐れてしまう傾向にあります。
しかし、「いい人」であることは美徳でもある一方、「いい人」をやりすぎると、優先すべきは「いつでも他人」になってしまいます。「自分が本当にやりたいこと」は、いつだって後回し。すると、自分の望みが次第にわからなくなっていくというループにハマっていきます。
気の進まない人間関係はあなたのエネルギーを奪ったり、ステージをシフトするときのストッパーになったりします。
ですから、まずは「いい人」であることを手放しましょう。
他人のことを優先して、自分のことを後回しにするのではなく、自分のことや、自分が本当にやりたいことを優先するようにしてみてください。