めんどくさい人のトリセツその2:かんたんなことを聞いてくる人

<特徴>
・自分で調べる努力をしない
・なんでも教えてもらえると思っている
・回数が重なるとめんどくさくなる

インターネットで調べればすぐにわかるというのに、自分で調べようとせず、こちらに質問してくる人がいる。

べつに調べる手間はそれほどかからないので、かまわないといえばかまわないのだが、それが積み重なってくると、しだいにイライラしてくる。

1回や2回であれば、笑ってゆるせても、何度もつづくと精神的ダメージを与えることを、アメリカのカウンセラーたちは「マイクロトラウマ」とよんでいる。小さなことでも、積み重なると大きなストレスになるのだ。

では、そういうタイプにイライラさせられないためには、どうすればいいのか。

かんたんな話で、こちらからも相手にあれこれとやってもらうのである。私たちは、「自分ばかりが一方的に利用されている」と思うから、腹が立つのである。同じように相手を利用してやれば、「持ちつ持たれつ」「ギブアンドテイク」という関係が成り立つので、腹が立たなくなるのである。

こちらからもバンバン要求や注文をつきつけてやればいい

相手に、ひとつ、めんどくさいこと(自分で調べずにこちらに質問してくる、など)をお願いされたら、こちらからもひとつ、めんどくさいことを相手に求めればよい(自分のためにコーヒーを買ってきてもらう、など)。ひとつお願いされたら、こちらもひとつお願いをする。

内藤誼人『めんどくさい人の取扱説明書 人間関係がラクになる58のコツ』(きずな出版)

こういう関係性を持つようにすれば、マイクロトラウマなどは感じなくなる。なぜなら、おたがいに、おたがいを便利につかうことができるからだ。米国ラトガース大学の心理学者ジェニファー・タイスは、おたがいにパートナーのためになにかをしてあげたり、してもらったりしているカップルのほうが、ずっと幸せであることを確認している。おたがいに依存しあっていれば、私たちはハッピーでいられるのだ。

「まったく、あいつは自分で調べようとしないで、いつも私に質問してくる!」

と目くじらを立てるのではなく、こちらからも小さなお願いをどんどんしていけばいいのだ。彼が自分のお茶をいれようとしているなら、「あっ、ぼくにもついでにいれて」とお願いすればよい。

そうやって、おたがいにギブアンドテイクの関係を築くことができれば、いちいち自分に質問してきたとしても、まったくなんの痛痒つうようも感じなくなる。政治や外交もそうで、日本人の多くはいろいろな要求や注文をつきつけてくるアメリカに、にがにがしい気持ちでいることが多いと思うが、べつにガマンなどせず、こちらからもバンバン要求や注文をつきつけてやればいいのである。

一方的に要求を呑まされるから気に入らないのであって、こちらも同じように要求をぶつければ、相手からなにを要求されても気にならなくなるのだ。

◆かんたんなことを聞いてくる人の取り扱い方法
自分からも、かんたんなことをお願いしよう
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