社会が大きく変革する時代に他律型はなじまない
在宅勤務中の喫煙さえ社員に委ねられず、会社が何でも制御しようとする他律的マネジメントのままであっても、メッキを施すかのようにうわべだけ制度を整えるのは可能かもしれません。
しかし、テレワークを組織の中で機能させて生産性を高めようと思うのであれば、社員が自律的に仕事に取り組めるよう業務そのものを設計し直す必要があります。つまり、他律的マネジメントから自律的マネジメントへとゲームチェンジしなければならないということです。
冒頭で触れたように、「在宅勤務中の禁煙」は、野村ホールディングスやイオン、味の素、カルビーといった錚々たる会社で導入されています。いずれも日本を代表するすばらしい会社であり、組織改革にも積極的な印象があるだけに、在宅勤務者に禁煙要請するような他律的マネジメントへの“固執”が、今後の組織機能にマイナスの影響を及ぼさないか気になります。
①~③に見たような弊害を防ぎ、少子化による人口減少が続く日本社会において働き手から選ばれる職場であり続けるためにも、他律的マネジメントから自律的マネジメントへゲームチェンジすることは、とても重要な鍵を握っていると思います。