感謝には「優先順位」をつけていい

できる人は、どうしてそこまで相手に感謝することができるのか――。

浅川智仁『仕事ができる人は、3分話せばわかる 信頼を勝ち取る「準備・具体性・ストーリー」』(三笠書房)

でも、正直なところ、自分とかかわりのある全員に対して、等しく熱量を持って感謝で応えていたら、ちょっと大変ですよね。

若い頃、彼女から「あなたは誰に対してもやさしすぎる」と言われてフラれた、知人の男性がいます。もし、私が当時の彼にアドバイスをするとしたら、こう言ったと思います。

「感謝には、優先順位をつけていい!」

たとえば、私は、星の数ほどある会社のなかから、私の会社を選んで入社してくれた社員全員に、感謝しています。彼らのためなら、命の時間を惜しみなく差し出せます。

でも、ふだん、自分となんの関係もない人がいきなり、「相談に乗ってほしい」とやってきても、社員にするのと同じ熱量では対応できません。

感謝の度合いは、相手からの「感情のエネルギー」の熱量に比例させていい。

感謝の度合いには、えこひいきがあってしかるべきなんです。

その意味では、お客さまは、私と私の会社を信じて対価を払ってくださっている。その信頼とご恩を考えると、どんなに感謝しても足りないくらいです。

だからこそ、命がけでコミュニケーションし、全力で感謝して、信頼にお応えする。

セミナーでも、熱心に質問してくださる方に対しては、こちらも全力で応えます。

それが、礼儀であり、感謝の基本だと思っているからです。

「ありがとう」の総数がそのまま数字につながる

かつて、むさぼるように本を読んでいたとき、次のような言葉に出会いました。

「お金というのは、『ありがとう』の総和である」

お金のなかった学生の私は、「どうやったら稼げるのだろう?」と常に考えていました。だから、「ああ、そういうことか!」と納得したのを覚えています。

前に「実際に仕事をして、その結果としてお金が移動するけれど、その前には『感謝の気持ち』という感情の見返りがある」というお話をしましたよね。

ですから、私は今でも、研修では、「売上というのは、『ありがとう』の質と量の総和です」とお伝えしています。

できる人、稼ぐ人というのは、たくさんの人から、心のこもった「ありがとう」をもらっています。それが、結果として売上という対価になっているのです。

そして、もうひとつ大切なことは、目の前で「ありがとう」と言ってくれる人の、うしろにいる人たちからも「ありがとう」を言ってもらえるように意識すること。彼らのぶんまで意識すると、もらえる「ありがとう」の数も必然的に増えますよね。

「ありがとう」の数が増えると、売上も増えます。

知人のフリーランスの方は、「1日に3回は、『ありがとう』と言ってもらうこと」を目標にしているそうです。その方を見ていると、次々とまわりから仕事が入ってきている。やはり、「お金は『ありがとう』の総和」というのは、正しいようです。

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