9世代目の開発もすでに正式決定している

2021年現在、クルマを含めたモビリティ全体には「カーボンフリー」や「CO2 ニュートラル」が課せられている。温室効果ガスは削減の次元から、発生させない次元へとステップアップした。

「事実上のCO2フリー」理論は非常にややこしく、実現させることが目的化している現状に筆者は疑問を感じるが、世界規模での目標設定は重要だ。

「完全なCO2ニュートラルモビリティへの移行期間においては、内燃機関にモーターを組み合わせたハイブリッドモデルの確立が必要です。新型ゴルフでは、48VマイルドハイブリッドシステムのeTSIのほか、ディーゼルモデルのTDI、プラグインハイブリッドモデルのPHEVを導入します」(同)。

気になるのは、フォルクスワーゲンのEVであるID.3やそのバリエーションモデルの日本導入だ。ゴルフは本格的なEV時代になると消滅するのだろうか?

「ゴルフは、最終的なCO2ニュートラルモビリティを実現するまでの変革に貢献すると考えています。その裏付けとして、ゴルフは今回の8世代目で終わりを迎えるのではなく、9世代目の開発も既に正式に決定されています」(同)。

1000万台規模のクルマを販売し続ける企業の電動化プランには多角化が不可欠だ。これはトヨタ自動車にしても同じことが言える。いずれにしろ近い将来、フォルクスワーゲンの日本市場における新たな電動化プランが披露されるはずだ。

関連記事
「大逆転はここから始まる」トヨタがEVより"水素車"にこだわる本当の理由
「いまEVを買ってはいけない」ドイツのランキングが示す"不都合な真実"
「国産新車か、輸入中古車か」激戦の小型SUV市場で新型ヴェゼルが売れているワケ
「iPhoneと同じことが起きる」アップルカーは3年以内に自動車業界を根本から変える
名車「クラウン」があっという間に売れなくなった本当の理由