「言いたいことを3つ言う」ことに徹する
本当に伝えたければ、「論理的かどうか」を気にするのは完全に忘れて、「言いたいことを3つ言う」ことに徹したほうがはるかに伝わりやすくなります。
これは、むずかしいことではありません。単に、「今日は3点お伝えしたいと思います」と最初に言って、「第一に~」「第二に~」「第三に~」「以上です。どうもありがとうございました」と簡潔に締めくくるだけです。
これで十分「論理的」に聞こえます。伝えたいメッセージが明確で、それが簡潔に伝えられれば、それが「論理的」というだけのことです。それ以上のものは「こけおどし」だとご理解ください。
「言いたいことを3つ言う」ことに徹するのが効果的な理由は、発言する側も余計なことを考えてあれこれ詰め込まなくなるので発言がわかりやすくなり、聞く側の頭にも内容がすっと入ってくるからです。
あれもこれも言おうとすると話が散漫になります。散漫になると伝わりませんので、意味がありません。「論理的」でわかりやすい話をするには、「言いたいことを3つ言う」だけでよい、ということをぜひ理解しておいてください。
理由を追加することでだめ押しをする
「言いたいことを3つ言う」とわかりやすく伝わりやすいと申し上げました。同じようにある案を推す時も、理由を3つ述べると説得力が増します。「なるほど、そうなのか、そこまで言うのなら、きっとそうなんだ」と、相手も思いやすくなります。
たとえ最初の理由だけで十分だと思っても、頑張って2つ目、3つ目の理由を追加するほうが聞く側としては納得感が高まります。
最初の理由だけで十分だと思っているのはこちらだけなので、2つ目、3つ目の理由を追加することでだめ押しをするという感じです。
それをしないと、「まあそうかも知れないけれど、そうでないかも知れないし」とか「説得力はあるけれど、ちょっと一面的かなあ」という、ややへそ曲がり的な反応も引き起こしがちです。そうした反応を防ぐためにも、理由はいつも3つ述べるようにしたほうが良いのです。