理由を2つ考えついたら発言し始める
さて事前に準備している段階では理由を3つ考えておきますが、議論が進めばその場で考える必要も出てきます。
そうした時は、理由を考える時間がなくても、まずは発言し始めるほうが良いこともあります。そうしないと他の人の発言が続き、なかなか発言できなくなってしまう場合などです。
こういう時は、2つ理由を思いついたら話し始めて、話しながら3つ目を考えます。
これは結構高度なテクニックですが、レベルの高い人の集まりでは、そのくらいしないと発言の機会そのものを失ってしまいます。
海外、特に英語を標準とした世界では、「理由を3つ言う」というレベルは、ほぼ必須になります。説得力がない発言はだんだん疎まれますし、準備に時間をかけていると発言するチャンスがなかなか回ってきません。
ダイナミックな議論のなかで瞬時に反応してYES、NO、そして、その理由を3つ、ビシッと発言するのは、日常的でもあるのです。
「私はこちらの案が良いと思います。理由は3つあります。第一に~、第二に~、第三に~」というような言い方です。
瞬時に考え、他の人ががんがんしゃべり続けている合間をぬって、発言しなければならないのです。
Appleのスティーブ・ジョブズは、会議で発言しない参加者を次回以降出席させないようにしていたそうです。
英語を標準とした多くの世界では、黙っておとなしく座っている日本人の美徳のようなものは、まったく通用しません。発言しなければ、そこにいないのと同然ですし、もっと言えばそういう人が会議に出ていること自体、問題視されるほどです。