論理的に話すにはどうすればいいのか。コンサルタントの赤羽雄二さんは「話を詰め込みすぎては、わかりづらくなるだけ。『今日は3点お伝えします』と前置きするのがいい」という――。

※本稿は、赤羽雄二『瞬時に切り返す会話術』(MdN新書)の一部を再編集したものです。

オフィスでの商談
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誰でもわかりやすい話ができる

話をする時に、「論理的」に話そうと意識する人が多いと思います。ところが、「論理的」に話そうとするあまり、緊張し、余計にわかりにくくなってしまうことのほうが多いのです。

思ったとおりに話せばいいのですが、そのように意識すると、自分の発言が、「論理的」ではないのではないかと心配になり、何とか工夫しようとして逆に伝わりにくくなってしまいます。

「うまく伝えられないのではないか」、「言ってもわかってもらえないのではないか」と考えてしまい、プレッシャーもかなり感じることでしょう。

人は誰でも、わかりやすい話ができます。自然に感じたまま、考えたまま話せばまったく問題なく伝わりますし、それが感動的なスピーチになることはいくらでもあります。

「話し方」「スピーチの仕方」的な本が氾濫していることで、逆に、自分はわかりやすい話をすることが苦手だと思う人を大量生産しているのではないかと私は考えています。

もちろん、準備をまったくせず、かついい加減に話せば伝わるはずもありません。言葉が重複したり、感情的な言葉を使い過ぎたり、自己中心的な話に終始したりすれば伝わりませんし、反発も受けます。

自分でも何を伝えたいのかポイントが決まっていないとか、逆にあれもこれもと内容を詰め過ぎたり、自分に有利になるように演出しようとすると、どうしてもわかりにくくなり、その上、微妙な話になってしまうのは言うまでもありません。