このように、本人の意識次第では、つらく悲しい過去を、現在と未来の幸せに変えることができるのです。悲しい過去のなかに、自分だけの幸せの種を見つけられれば、自分の過去と折り合いをつけられます。

「あの体験があったから、わたしはいま、こんなに強く生きているのだ」

このように、悲しい過去を前向きにとらえ直すと、「運のいい過去」へと変えていけます。

その瞬間から、幸せに生きることができるのです。

「うまくいく感覚」をつかめば悪循環は抜け出せる

人生には、なにをやってもうまくいかない時期があります。そんなときは、焦って行動したり、あれもこれもと手を出したりするのではなく、「これは人生の休み期間なんだ」と考えて、ゆっくりと自分の未来を考える時間にしましょう。いわば、「人生の中休み」を取るのです。

そのとき、ぜひ自分の運がよかったときのことを、思い出してみてください。

本田健『「うまくいく」考え方 新しい時代で幸せになる5つの法則』(プレジデント社)

いつの出来事でも構いません。子どものときに最高に楽しかったこと、大人になって幸せを感じて過ごしていたとき。そんな時期について思い出すだけで、そのときの感覚が心のなかによみがえってきて、なんともいえない温かい気持ちになれるはずです。

そして、ぜひそのエネルギーを、いまの自分のなかに取り入れてみてください。

運のいい人たちに囲まれていると、自分の運まで上がっていくものですが、わたしにとってもっとも身近な存在は、「運がよかったときの自分」です。

たとえ、まわりに運がいい人がいなくても、過去の自分はいつもあなたのなかにいます。運がよかったときのことをたくさん思い出し、そのときの心地よさを味わって、ポジティブなエネルギーをたくさん自分に取り入れてください。

そんなふうに過ごしていれば、少しずつあなたは自信を回復していきます。

そして、運は間違いなく好転していきます。

あなたに必要なのは、「うまくいく感覚」です。これは、「ノリ」といってもいいでしょう。

なにをやるにも、「なんだかうまくいきそうな気がする」という予感のようなものが大切です。その予感は、あなただけでなく、まわりの多くの人を巻き込んでいくことでしょう。

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