軽いウォーキングも効果的。両脚、尻、腹、背中の筋肉を使う

ウォーキングも悪くない。歩くという行為は、両脚だけでなく、お尻やお腹、背中など全身の筋肉を使っている。さらにメンタル的な効果も得られるようだ。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/RoBeDeRo)

アメリカのスタンフォード大学ウッズ環境研究所の2015年の調査で、自然の中を90分間歩いた人は、うつに関連する脳の部位の活動が減少したという。また、アメリカのクラークソン大学の研究によれば65歳以上の被験者が1日わずか6分間歩くことを数日間続けただけで、活力低下、疲労感、うつ状態などの感情を改善することができたという。しかも、速く歩くほど、被験者の活力の感覚は増加し、疲労の感覚は減少したそうだ。

ウォーキングよりもランニングを行うとさらに運動強度が高くなる。しかも、近年は毎日走らなくても、週に1回や月に1回程度のランニングでも健康になれることがわかっている。

オーストラリアのビクトリア大学の研究チームは約23万人の参加者を5年半から35年の期間にわたって追跡。ランニングと死亡リスクとの統計的関連性を調査した。

その結果、1週間に50分以下のランニングでも頻繁に走る人と同等のメリットが得られることがわかったのだ。さらに月1回程度しか走らない人でも、走る習慣のない人と比較して、早期死亡のリスクが27%減少したことを発見している。その理由は様々だが、高血圧、高コレステロール、肥満、循環器系疾患、糖尿病などのリスクが減ることが考えられるという。

リズミカルな運動が人を明るくポジティブな気持ちに

筆者はフリーランスとして20年以上活動している。コロナ禍以前からリモートワークには慣れている。自宅では仕事に集中しづらいため、日中は近くのカフェにいることが多い。なお自宅では21時頃には就寝して、妻子が寝静まった深夜から早朝にかけて、仕事をしたり、テレビを独り占めしたりしている。

リモートワークになって、うまく気分転換ができずに、ストレスを抱えている人も多いだろう。健康な人間が自宅にこもっているのは心身ともに良くない。適度に外出して、運動をすることで“好循環”を呼び込みたい。

運動により筋力がアップするだけでなく、脳の血流が良くなるので、脳が活性化され、思考力や記憶力も高まる。また、ランニングやウォーキングなどの一定のリズム運動をすることで、幸せホルモンといわれるセロトニンが増加することも報告されている。リズミカルな運動が、人を明るくポジティブな気持ちにさせるのだ。こんなご時世だからこそ、自分の身体と心を整えて、健やかに過ごせるようにしていきたい。

関連記事
2カ月で約30kg痩せた男が白米のかわりにたっぷり食べていたもの
メンタル不調のときにまず食べるべき最強で手軽な「うつぬけ食材」
「パリ五輪でマラソン金メダルもいける」日本新・鈴木健吾の大化けの芽
「夜中に甘いものが食べたい」三流は食べ、二流は我慢する、では一流は?
「最低1日3個」コレステロールを気にせず卵をどんどん食べるべき理由