ピノ アーモンド味「下からのPR」が絶妙

【赤峰】ステイホームとは関係ないかもしれませんが、ピノの「やみつきアーモンド味」も話題になりました。チョコアソートの中で人気だったアーモンド味だけを商品化したもので、発売が公式Twitterで発表された時は「いいね」が15万を越えたんですよ。今は売れすぎて販売休止になっちゃったみたい。

2020年11月に期間限定で発売した「ピノ やみつきアーモンド味」。(写真提供=森永乳業)

【工藤】アイドルがソロデビューする時みたいに、「ピノ アーモンド味の独立に関するご報告」っていう文章でPRしたんですよね。ちゃんと読むと広告だとわかるんですが、若者はTwitterの文章をじっくり読むことなんてあまりないから、第一印象で広告と感じさせないことが大事だと思うんです。普通の広告は企業との間に壁を感じることが多いけど、このPRは企業側が下手に出ている感じでよかった。僕は親近感が湧きました。

【原田】これからは、他の企業もこれぐらい思い切って若者目線のPRをしたほうがいいのかもね。今の子は上から目線で見られることを嫌うから。企業でも、距離感を縮めるために若い部下に対して下手に出る上司が増えているそうだよ。実際、そうすると親近感を持ってもらえる傾向があるそうなんだ。じゃあ次に、飲み物で最近はやったものはある?

モス×獺祭のシェイクが大人気、“おじドリンク”がくる

【矢追】モスバーガーと酒造メーカーがコラボした期間限定ドリンク「まぜるシェイク 獺祭 -DASSAI-」は大人気になりました。アルコールは入っていませんが、「日本酒は飲めないけど味は知りたい」という若者に刺さったみたいです。

モスと旭酒造がコラボした「まぜるシェイク獺祭」。期間限定商品で、現在は販売されていない。(画像提供=旭酒造)

【原田】獺祭のシェイクが人気なのはちょっと意外だな。日本酒っておじさんっぽいイメージだと思うんだけど、なぜ若者が惹かれたんだろう。

【矢追】「おじドリンク」は今年くると思いますよ。それを買ってSNSに載せることで、大人の味がわかる自分をアピールできるから。獺祭のシェイクも、人気すぎて売り切れ続出だったそうです。

【安田】そういうドリンクを飲むと「通」になれた気がするのかも。おじさんの渋さがわかる自分、みたいな感じかな。若者の間では、おじさんの街って言われる新橋に飲みにいくのもはやっています。

【原田】新橋って隠れ家的な名店もあるけど、それより入りやすくて安く飲める店のほうが断然多いよ。「通」の人というより普通のサラリーマンが飲みに行く街だから、おじさんの間では別に渋くないんだけどな(笑)。