ジェンダー平等が叫ばれている現代。その中で育ったZ世代にとって、「男らしさ」「女らしさ」とはどんなものなのでしょうか。就活セクシズムから結婚、メイクやファッションまで、大学生5人が自分の考えを披露。若者の価値観に詳しい原田曜平さんが、彼らの本音を引き出します――。
面接の時間を待つ就活生たち
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座談会参加者
工藤 慶人くん/一橋大学経済学部2年生。男性
鈴木 俊太朗くん/慶應義塾大学法学部3年生。男性
安田 愛麻さん/慶應義塾大学総合政策学部2年生。女性
高杉 真由香さん/慶應義塾大学総合政策学部2年生。女性
齊藤 龍星くん/早稲田大学政治経済学部2年生。男性
矢追 耕太郎くん/早稲田大学政治経済学部2年生。男性

女子のほうが、選択肢が少ない

【原田】最近、就活の中で起こる性差別「就活セクシズム」に関心が集まっているんだ。Twitterで署名運動が起きているほどで、面接時の服装やマナーなど、性別によってこうあるべきだと押しつけられているように感じている人が増えている。皆はそうした経験はあるのかな?

【鈴木】僕は就活真っただ中ですが、男子はあまり感じていないんじゃないかな。でも女子は結構感じているみたいで、黒のリクルートスーツにヒールっていう選択肢しかないから「型式ばってる」って愚痴をよく聞きます。男子だと、紺やグレーのスーツもありですよね。

説明会で見た企業側の女性が全員スカートでびっくり

【高杉】私はまだ2年生で企業説明会しか経験がないんですが、企業から来た女性が皆スカートでちょっとびっくりしました。就活もスカートじゃなきゃいけないのかな、寒い時期だと結構つらいなと思いましたね。面接では個性のアピールも必要だと思うんですけど、女性らしさを求められるとそれが出しづらい。でも出しすぎると目をつけられそうだし、だから結局、服もメイクも髪型も全員似た感じになっちゃうんだと思います。

【鈴木】ニュースでも「今の就活生は無個性化している」とか言われていて、その点は友達と話題になることも多いです。そう言われると「じゃあ明るい色の服にしようかな」とも思いますけど、万が一それで減点されたらイヤだなっていう気持ちのほうが強い。結局、スーツは普通にしておいて会話で頑張ろうっていう結論になりますね。