男・女ではなく個人で勝負がしたい
【原田】でも現状では、結婚すると家事育児が大変になりがちなのは女性のほうだよね。それと仕事をどう両立するかっていう話は出ないのかな?
【高杉】そこは不安ですけど、自分のほうが旦那より家事育児に時間をとられるだろうなっていうのは想像がつくから、割り切らなきゃいけないと思っています。その上で、それでも仕事は頑張りたいし、育児でキャリアを放棄したくない。だから、「子育てしながら働きやすい会社を選ぼう」っていう観点は皆持っていると思います。
【原田】丸紅の例みたいに「女性5割」って決められることに対してはどう思う? こういう企業が増えれば、女子は希望する会社に入りやすくなる可能性が今より高まるよね。
【高杉】私ははっきり決められちゃうのはイヤですね。女性だから採ってくれたんだって思いたくない。昔よりは男性と対等になったという点はありがたいですけど、欲を言えばやっぱり同じフィールドで勝負したいです。何割って決められると「特別枠」みたいで、男性と対等に見てもらえていない気がします。
【安田】私もイヤです。男女同数を打ち出してくれるのはうれしいし、就活にもポジティブになれそうだけど、「女性だから採ってあげる」っていう上からの善意を感じてしまう。私たちの世代は、男・女じゃなくて個人として勝負していきたいっていう子が多いんじゃないかな。
男らしさ=しっかりしている、優しい、誠実
【原田】理想的なのは、性別じゃなくて個々の能力で見てくれる会社ということだね。そうすると、君たち自身も人を見る時に「男らしい」「女らしい」っていう見かたはあまりしないのかな。その「らしさ」を感じる要素も、僕たちの世代とはかなり違いそうだけど。
【鈴木】そもそも、男らしさについて考えたり話したりする機会がほとんどないですね。たまに「カッコいい男」の要素として筋肉を求める人もいるけど(笑)、それよりも今の男子には、しっかりしている、優しい、誠実とかのほうが求められている気がします。