保身のために日産を苦境に陥れた3人の共通点

志賀氏は今も官民ファンドの産業革新機構の会長を務めている。日本企業の産業強化が目的の同機構だが、液晶パネルのJDIの経営は綱渡りの状況だ。

また、経営難に陥ったシャープの処理はすったもんだの揚げ句、台湾の鴻海精密工業に売却された。東芝の半導体も米韓連合に売却するなど、「日本の技術の海外流出を加速させただけ」(大手証券アナリスト)とも言われる。

志賀氏、西川氏、小枝氏の共通点は「日産OB」というだけではない。3氏とも日産からの報酬と資産作りに世間の目が向けられている。

志賀氏は都内の同じ敷地にある高層マンションの別々の棟にそれぞれ部屋をもつほか、他にもマンションを家族と保有する。西川氏の不正報酬問題もまた、都内の超一級マンションの購入にあてるためだったと推測された経緯がある。小枝氏は、日産のストックオプションで多額の報酬を受け取り、隅田川沿いの高層マンションに居を構える。さらに京都にも別宅を所有するなど、暮らしぶりは豪勢だという。

写真=iStock.com/MarsYu
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ゴーン元会長は日産を食い物にした罪を問われ、海外に逃亡した。一方、自らの保身のために日産を苦境に陥れたこの3人は、罪に問われてはいない。だが、日産社員や取引先関係者の多くは、ゴーン元会長と同様の罪があるとさえ考えている。そのことを、3氏はどう受け止めているのだろうか。今後のさらなる証言に注目が集まる。

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