「ナイキ厚底」着用率、前回は84.3%、今回は9割超必至

▼トリビア5 箱根駅伝予選会は過去最高レベル

10月17日の箱根駅伝予選会は陸上自衛隊立川駐屯地の周回コースで無観客開催となった。フラットコースで気象条件に恵まれたこともあり、順大が過去最速タイムでトップ通過。一方、高速レースに対応できなかった中央学院大は19年連続出場を狙っていたが、惜しくも逃した。

この予選会では、2人のスーパールーキーが活躍した。三浦龍司(順大)がハーフマラソンで1時間1分41秒のU20日本最高記録を出し、吉居大和(中大)も大迫傑が保持していたU20日本最高タイの1時間1分47秒で走破した。

▼トリビア6 全本大学駅伝は2年生エース田澤廉の活躍で駒大が6年ぶりV

11月1日に行われた全日本大学駅伝(以下、全日本)は7区までに5回の首位交代があり、順大、城西大、早大、青学大、東海大がトップに立った。そして、最終8区は“3強”といわれていた青学大、東海大、駒大がトップ集団を形成。最後は駒大の2年生エース・田澤廉が東海大・名取燎太を突き放した。6年ぶりの日本一に輝いた駒大は学生三大駅伝で最多となる22回目の優勝になった。

▼トリビア7 今季もナイキ厚底シューズが爆走中

全日本は記録の面でも素晴らしかった。駒大が大会記録を2分以上も更新して、5位早大までが大会新。4区間(1、4、5、6区)で合計13人が区間新記録をマークした。

区間賞を獲得した8人全員がナイキ厚底シューズを着用。6人が最新モデルの「エア ズーム アルファフライ ネクスト%」を、2人が前モデルの「ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%」を履いていた。

前回の箱根は210中177人(84.3%)がナイキ厚底シューズを着用していたが、全日本は出場200人中186人(93.0%)とさらにシェアを伸ばしたことになる。今回の箱根ではその数字を超える可能性もある。

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▼トリビア8 冬開催の日本選手権で好タイム

コロナ禍の影響で6月から10月に延期した日本選手権は長距離種目のみ、12月4日に開催された。これは一時凍結されていた東京五輪参加標準記録が12月から有効になるためだ。珍しい冬の日本選手権は好タイムが続出した。

男子10000mは前回の箱根駅伝2区で激戦を演じた相澤晃(旭化成・東洋大出身)と伊藤達彦(Honda・東京国際大出身)が高速バトルを展開。相澤が27分18秒75、伊藤が27分25秒73をマークして、ともに日本新記録&東京五輪参加標準記録(27分28秒00)をクリアした。

10000mでは田澤廉(駒大)が今季日本人学生最高の27分46秒09で8位に入ると、中谷雄飛と太田直希の早大3年生コンビ、池田耀平(日体大)も27分台に突入した。5000mでは吉居大和(中大)がU20日本記録を13分25秒87に短縮して3位に食い込んでいる。

なお有効期限外ながら3000m障害の東京五輪参加標準記録を上回っていた三浦龍司(順大)は障害の練習中に右太腿の付け根を打撲した影響で欠場した。

▼トリビア9 ナイキは厚底だけじゃない、スパイクも大幅進化

世界陸連は7月28日の新規則で、800m以上のトラック種目は靴底の厚さを「25ミリ以下」に改定した。12月1日から適用となったため、日本選手権では厚底ではなく、大半の選手がスパイクで出走した。

そこでも爆発的な威力を発揮したのがナイキだった。男子10000mは出走51人中43人、同5000mは出走25人中24人がナイキの“高速スパイク”を着用。先ほど名前を挙げた相澤、伊藤、田澤、中谷、太田、池田、吉居はいずれもナイキを履いて結果を残した。