「お父さんみたいになっちゃダメよ」はNG

では、子どもに生活力を身につけさせるため、親にできることとはなんでしょうか。

生活力の軸となるのは、どのように生きていくのかという自らの指針になります。その指針を子どもが持てなくては、きちんと自立することなどできないでしょう。

そこで親が求められるのは、親自身の生きる指針を子どもに示してあげることです。これは、親がいわゆる模範的な生き方をするべきだということではありません。

また、たとえ夫婦のどちらかがだらしない生活をしていたとしても、「お父さんみたいになっちゃダメよ」「お母さんみたいになっちゃダメだよ」ということはNGです。

「親のようには生きたくない」でもいい

親は子どもにとってのロールモデルです。

おおたとしまさ監修、STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ編『究極の子育て』(プレジデント社)

いちばん望ましいのは、子どもが「親のように生きたい」と感じることでしょう。その次に望ましいのは、子どもが「親のようには生きたくない」と感じること。後者は、親を反面教師にするケースです。

ただ、子どもがしっかり自立するためにも、親の生き方をどう感じるかは子ども自身に委ねることが重要であり、先の発言のように子どもの考えにバイアスをかけるようなことは避けるべきです。

親がやるべきことは、どんな生き方をしているにせよ、自分の生き方を肯定的にとらえること。そうして、「自分なりに自分の人生をきちんと生きているんだ」ということが子どもに伝われば、それで十分ではないでしょうか。

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