感染対策と社会経済活動を両立するための方策を示すべき

さらに毎日社説は指摘する。

「医療体制の面では重症者が増え、病床の逼迫を懸念する声が現場から強まっている。急増が続けば、コロナ以外の病気の患者も手術や入院に支障が生じかねない」
「個人や事業者による感染予防策も引き続き重要だ。高齢者や持病のある人は、改めて感染リスクが高い場所を避けるようにしてほしい。若年者も、自らが感染を広げることがないよう予防を徹底する必要がある」
「経済との両立は重要だが、今は感染防止に軸足を移す時だ。社会全体で『第3波』を乗り切るためにも、政治は危機意識を強く持って取り組むべきだ」

「医療体制の整備」「個人の予防」「強い危機意識」はいずれも重要なことだが、社説が社会に不安や恐怖を与えるようでは本末転倒である。「危機感を強めろ」とストレートに訴えるだけではなく、感染対策と社会経済活動を両立するための方策を示すべきだろう。正しく怖がることが重要だ。

関連記事
現役医師「これからは『コロナは風邪』と割り切る視点も必要だ」
私は緊急着陸を招いた「マスク拒否おじさん」にむしろエールを送りたい
イギリスを2度目のロックダウンに追い込んだ「英国版GoTo」のツケ
瀕死のHISと近ツリは「GoToバブル以後」も生き残れるのか
GoToトラベルで「3500円上限ドタバタ劇」が起きた本当の理由