もともと「ティバーナ」は、米国のスターバックスが買収したブランドだ。日本では昨年2月に東京・中目黒に開業した「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」(以下、「ロースタリー」)の2階全体を、茶系商品を打ち出した「ティバーナ」ブランドで展開している。

一方、六本木の「ティバーナ」には、十数種類の店舗限定ティーメニューが並ぶ。店のオープンに合わせて、新たに開発した商品も提供する。

中目黒「ロースタリー」の開業後、同社は「あれだけの店ができたのでティー事業の足掛かりを得られた」という。その後の店づくりや商品開発も、ここで培ったノウハウを展開することも行う。

六本木のこの店にも、そうした横展開が透けて見える。まるで映画やドラマの登場人物が、他の映画・ドラマで活躍する“スピンオフ”のようだ。

コンセプトは「お店で飲みたくなるお茶」

今回は、新型コロナウイルスによる外出自粛も意識して、メニューを開発したという。

例えば「ゆず&シトラス ラベンダー セージ ティー」(ホット/アイス)は、特長的なティーにシトラス果肉とルビーグレープフルーツジュレを合わせ、ゆず果皮を用いた。

「お茶(茶系飲料)は自宅でも飲めますが、わざわざ来店されて、スターバックスで飲みたくなる場合、どんなメニューがふさわしいのかを考えながら、部内で開発しました」

こう説明するのは、コーヒー&ビバレッジ部ビバレッジ商品開発チーム チームマネージャーの中島史絵氏だ。埼玉県さいたま市などの店舗勤務を経て、2006年からビバレッジ(飲料)開発を担当。十数年にわたり、多くの新商品を企画開発してきた。

同店では人気のフラペチーノ系もそろえた。「洋系」「和系」で区分すると、洋系では「ストロベリー & パッション ティー フラペチーノ」や「アップル クランベリー & ブラック ティー フラペチーノ」(期間限定品)があり、和系では「和三盆 抹茶 フラペチーノ」「和三盆 ほうじ茶 フラペチーノ」などもある。紹介した商品の価格は、540円から680円(+税、以下同)だ。

写真提供=スターバックス コーヒー ジャパン
スターバックスの「アップル クランベリー & ブラック ティー フラペチーノ」

商品によっては、注文後にバリスタがシェイクした後で提供されるものもある。手軽さを打ち出しつつ、ひと手間かけた形式で提供する。