新型コロナの治療薬として注目されたアビガン。いつしか「効かない」という言説が広まったが、それは本当だったのか? 臨床研究の当事者が、120分、プレジデント誌に語った真実とは――。
「有効性示せず」「効果確認できず」と報道されたが…
「私たちは『(アビガンに)有効性がない』とは一言も言っていないはずです。服薬した患者はウイルス量に減少傾向が見られましたし、発熱期間も短縮しました。しかし、統計的有意差には達しませんでした。この結果によって『有効性示せず』というふうに“見出し”が一人歩きし、あたかも『研究に全く意味がない』という印象をもたれてしまったのは、大変残念に思っています」
プレジデント誌の取材にこう語るのは、「アビガン(一般名ファビピラビル)」の効果を検証する特定臨床研究を実施した際の研究代表医師で、藤田医科大学医学部の土井洋平教授だ。
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