それでもまだ、野球のこと考えるもんなんだ
実際、今でも野球のことばかり考えている。自分がもう二度とマウンドに戻ることはないとわかっていても、それでもまだ野球のことばかり考えるもんなんだ。
「今のプロ野球界、どう思いますか?」「メジャーに挑戦する○○選手について一言お願いします」「今年の優勝予想は?」など、最新のトピックについて取材されることもあるため、常に野球の情報には触れておかなければいけない。いつ聞かれてもコメントできるように準備も必要だ。
そんなことをしているわけだから、日々野球のことばかり考えてるわけだ。
いくつになっても野球は楽しい。自分でプレーできなくても、野球は頭を使うスポーツだから、頭がハッキリしているうちはいつまでも楽しめると思う。
体が思うように動かなくても、頭の中で試合はできる。それこそ、私は現役時代と監督時代に、頭の中で毎日試合を行っていた。想像試合と反省試合だ。その日の試合前にどうやって勝つか、試合展開を想像した。
「これなら勝てる」と思っていざ本番の試合に臨む。試合後、勝ったときも負けたときも、何が良くて何が悪かったか、反省を踏まえて試合を振り返る。こんなふうに、実戦を含めて1日3試合していたわけだ。自分の頭の中だけでも試合はできる。そういう意味でも、野球は年齢に関係なく楽しめるものだろう。
もうずっと野球のことばかりを考えて生きてきたが、それはきっと死ぬまで続くだろう。
ヘタをするとあの世へ行ってからも、野球のことを考えてるかもしれんな。