「どうでもいい人」から「気持ちのいい人」になる方法

名取芳彦『他人のことが気にならなくなる「いい人」のやめ方』(リベラル社)

第2位は、『他人のことが気にならなくなる「いい人」のやめ方』でした。密蔵院の住職である名取芳彦氏は、仏教的な視点から「みんなに好かれなくてもいい」「誘いを断ってもいい」「縁を切ってもいい」と語ります。もちろん、いい人をやめるといっても、わがままになればいいというわけではありません。ですが、嫌なことにノーと言えない「いい人」のままでは、やがて心が病んでしまいます。

「いい人」といっても、誰にとっても当たり障りのない「どうでもいい人」になるのではなく、イキイキと日々を過ごせる「気持ちのいい人」になること。本書にはそのための実践しやすいヒントがいくつも書かれています。自分のこれからの生き方についてゆっくり考えたいとき、気軽な気持ちでお読みください。本書に書かれていることを実践していけば、きっと生活も前向きになっていくはず。

「問題解決」が楽しくなる教科書

高松康平『筋の良い仮説を生む問題解決の「地図」と「武器」』(朝日新聞出版)

第3位は『筋の良い仮説を生む問題解決の「地図」と「武器」』です。コロナ禍という未曾有の事態を迎え、ますます先の見通しが立たなくなり、それに比例するように問題解決能力の重要性が増してきています。さまざまな事象が複雑に絡み、どうすればそれを解きほぐせるのか、わからないときもあるでしょう。

そんなとき、ビジネスリーダーが注力すべきは、「仮説検証型」の問題解決です。問題解決にあたって情報が重要なのは言うまでもありません。しかし多くの人は、明確な目的もなく情報収集に走ってしまい、解決への道筋を見つけられず迷子になってしまいます。まず筋の良い仮説を立ててから、その仮説検証に必要な情報を集めるべきです。

本書では、問題解決で迷子にならずに進むべき道を確認するための「地図」(問題解決マップ)と、筋の良い仮説を立てるための「武器」を紹介しています。問題解決のストーリーの描き方から、プレゼンのシミュレーションまで、幅広く網羅されていて、まさに至れり尽くせり。読めば問題解決が、きっと楽しく感じられるはずです。