ベストセラー編集者の「しっかり考える」技術
最後にご紹介したいのが、第19位『パン屋ではおにぎりを売れ』です。著者の柿内尚文氏は、これまで50冊以上の本を10万部以上のベストセラーに育てあげてきた敏腕編集者。そんな柿内氏ですが、あくまで自分のことは「平凡」だと評価しているようです。ではなぜベストセラーを連発できるのか? その秘密は、「しっかり考える」方法が身についていることにありました。
本書では、「しっかり考える」ための技術が、惜しげもなく公開されています。タイトルにある「パン屋ではおにぎりを売れ」というのもその一つ。パン屋のイメージからあえて外れるものを売り出すことで、新たな顧客を取り込めるのではないかという狙いです。
こうした考えを広げる・深めるための思考法が、本書では豊富な具体例とともに、たくさん紹介されています。企画に悩んでいるとき、本書を読めば、いままで思いつかなかったアイデアが降りてくるかもしれません。
先月のラインナップとはガラリと変わった今月のランキング。そのなかで、2020年上半期で最も要約が読まれた『人は話し方が9割』が、ふたたびベスト20に顔を出してきました(第17位)。年間ランキングでも上位に入ることが期待されます。来月のランキングもお楽しみに。