地中海食が糖尿病になるリスクを、30%低減

別の研究では、地中海食が糖尿病になるリスクを、30%低減させるというデータも報告されています。16年に米国で発表されたメタアナリシスによれば、地中海食を食べ続けた人は、そうでない人に比べて、がんの発生率が4%、がんによる死亡率が14%、大腸がんになるリスクが9%低いこともわかりました。

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地中海食とオリーブオイル、ナッツ類の健康効果のエビデンスが、いかに強いかということは、おわかりいただけたでしょう。オリーブオイルは同じ油でいうとバターと比較しても健康に良いといえます。バターは悪玉(LDL)コレステロールを上げるからという観察研究があるからです。

地中海食の栄養指導の表をご覧になれば、地中海食が、総論で説明した「グループ1の食品」と、ほぼ重なっていることにお気づきになるでしょう。つまり、生の野菜や果物、魚介類、白い肉(鶏肉)を豊富に食べ、オリーブオイルやナッツ類をふんだんに使う地中海食こそ、科学的に正しい究極の食事の1つといえるわけです。皆さんも、地中海食を日常生活に積極的に取り入れて、健康づくりに活用してみてはいかがでしょうか。

(構成=野澤正毅 図版作成=大橋昭一)
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