実際に会って学び合うことの効果は大きい
それでも課題は多い。まず、自宅の通信環境は家庭によって異なる。接続のトラブルは多々あり、電話で対応することもある。また、時間になっても授業に現れない生徒がいれば、接続に問題がないか、個別にメッセージを送って対応している。加えて、先述した眼精疲労の問題もある。長時間画面を見なくて済む授業の設計が急務だ。教員側の授業準備にかかる時間も課題になっている。授業案の変更や、オンライン向けの資料を新しく作る必要があり、負担が増えているという。
オンライン授業は、登校できる状況になるまで続ける予定だ。「あくまでも登校学習の代替措置」だと、糟谷教頭は語る。
「オンライン授業と登校学習は異なるものです。学習内容を一方的に伝えるのが授業ではありません。オンラインでグループ学習をしている授業はありますが、生徒同士が実際に会って学び合う効果は大きく、登校できるようになって、初めて実現する学習がたくさんあると思います」